一般社団法人 日本臨床救急医学会の活動
日本臨床救急医学会としての患者安全への取り組み
一般社団法人 日本臨床救急医学会代表理事 横田順一朗
日本臨床救急医学会患者安全推進委員会委員長 池上敬一
日本臨床救急医学会では、2013年4月に院内救急対応システム検討委員会を発展的に解消し、現在は患者安全推進委員会として、以下のような活動計画を立てている。
患者安全学習システムの開発・普及と評価
- 病院前救急医療の質向上と救急病院との伝達を円滑にするため、救急隊員及び看護師の臨床推論能力とコミュニケーション能力を向上する「救急活動とファーストコール」を開発し、指導者養成および普及を図る(メディカルコントロール単位)。
- 医師臨床研修および新人看護職員の研修にAdvanced Cardiovascular Life Support (ACLS)およびAdvanced Medical Life Support (AMLS)コース等の普及を図り、患者安全能力の基本的な能力を獲得する。
- 院内での患者急変事例の分析と、分析に基づいた患者安全能力の向上プログラムの開発と普及を図る。
- 院内心停止の登録システムの開発と病院への導入支援
- 病院と対象としたRapid Response Systemsの導入支援
- 患者急変対応トレーニングを病院内で開催するシステムの導入支援
- 患者のアウトカム改善の評価にかかる研究
- 委員会の役割
- プロジェクトマネジメント
- 患者安全学習システム開発
- 委員会活動のアウトプットを業績として発表・資料化(論文、報告書)
医療安全全国共同行動に関する本学会の活動について
上述したように、本学会の患者安全への取り組みの方針は、組織(消防本部、医療機関、教育機関など)が組織に所属する医療者の患者安全能力を教育・トレーニングにより内容の充実を図ることを目的にしている。こういった活動を軸に医療安全全国共同行動に寄与できればと考えている。
(2013-11-22)