人工呼吸器回路の各接続部の確認には両手を添えて(目標5b)

目標5b支援チーム
日本臨床工学技士会 田口 彰一

photo 駅構内や工場内で見かける指差喚呼(しさかんこ)は、危険予知 (KY/KYK) 活動の一環として、信号、標識、計器、作業対象、安全確認などの目的で、指差を行い、その名称と状態を声に発して確認することであり、業界や部門、事業所によって指差確認喚呼(しさかくにんかんこ)、指差呼称(しさこしょう・ゆびさしこしょう)、指差称呼(しさしょうこ・ゆびさししょうこ)、指差唱呼(しさしょうこ・ゆびさししょうこ)とも言い、一般的には「指さし確認」で知られ、医療機関内でも行われています。
この度の医療安全共同行動 行動目標5:医療機器の安全な操作と管理 (b) 人工呼吸器では、人工呼吸器稼働中の点検ラウンドに際して、チェック表を用いて確認するとしています。確認方法では、先に示した「指差喚呼」が行われていると思います。
ここでさらに安全確保を図る意味でも「呼吸器回路」の各接続部の確認には、“両手を添えて”実施することをお奨めします。見た目ではわからない接続部の緩み、接続部の破損、回路内の汚染度合い、異常な加湿、異常な温度など、手を添えることで知り得るトラブル事例もたくさんあります。人工呼吸器回路の各接続部の確認には、両手を添えて実施しましょう。