平成22年1月16日、鹿児島県鹿屋市において「医療安全全国共同行動支援セミナーin大隅」を開催しました。
医療安全全国共同行動 in大隅 報告
幅広い職種の参加者から高い評価
県民健康プラザ鹿屋医療センター 副院長 原口 優清
開催までの準備期間は1か月程でしたが、参加は医師8名、看護師118名、医療安全管理者13名、医療機器安全管理者2名、薬剤師8名、事務7名、臨床工学士5名、理学療法士9名、検査技師6名、放射線技師4名の180名でした。幅広い職種の参加があり、大隅半島全域と薩摩半島や奄美大島からの参加もありました。
「共同行動の説明と8つの行動目標を実現するためのハウツーガイドの説明」を九州大学の秋好美代子先生にお願いし、医療安全全国共同行動の目標の説明や参加の呼びかけをしていただきました。講演では宮崎大学の甲斐由紀子先生に座長をしていただき、自治医科大学の河野龍太郎教授に行動目標7について、「事故要因分析から改善へ――ヒューマンエラー低減への基礎知識」と題して3時間にわたって熱く講演していただきました。通常1日を要する内容を凝縮して話していただきましたが、参加者は熱心に聴講していました。
アンケート結果では、①医療安全全国共同行動について:「このような活動があることをはじめて知りました」「単独の病院でなく、より多くの施設で共同行動をとることで問題を共有化し対策を効率的に活用できることがわかりました」「理念やツールを共有して、より効果的で安全な取り組みができることがわかりました」、②講演に関して:「事例紹介しながらパワーある話はすごく理解しやすく最後まで集注して聴講できた」「要因分析の具体的方法を知ることができた。もっと時間があったら実際にやってみたかった」「今後ともこのようなセミナーを開催してほしい」等の意見がみられました。
以上、今回のセミナーは聴講した多くの参加者に大変よい評価をもらいました。鹿児島の大隅半島という遠方の地域で河野龍太郎教授に講演していただき、セミナーを開催できましたこと感謝しております。ひとえに河野教授のご厚意によるものが大きいのですが、セミナーを開催して、私たちの地域でも医療安全に関する意識が高い方々がいることがわかりました。このセミナーを機会に全国の病院との連携とともに地域での医療連携を進めたいとの意識が芽生えたものと思います。